【マーケティング】SVODが席巻する動画リプレイス市場
- cuaunited
- 2015年11月24日
- 読了時間: 2分

NETFLIXやHulu、dTV等のSVOD(定額動画配信サービス)がここ数年で注目を浴び会員数を急速に伸ばしています。
このSVOD市場は、従来のレンタルビデオ店の市場をリプレイスしているとも言えます。
このリプレイスとは、「市場の置き換え」と呼ばれており新規事業を立ち上げる際には非常に重要なポイントになります。
おそらくほどんどの新規事業は、既存の世の中をもっと便利にしたいという想いから立ちあがっているのでそれはこの「リプレイス」という概念に自然とはまっているものでもありますが。
例えば、世界で初めてPCを発明した際はこのリプレイスという概念には当てはまらず、真のイノベーションになります。
この分野は、ユーザーがその存在を認知すらしてなく、何ができるのかも理解できていません。そして、そこにお金を払う習慣がまるでありません。既存のものを置き換えて利用するわけではなく「新しくPCを持つ」という概念となるので、認知から理解まですべてを促すところから始まりそこには莫大な時間と費用がかかります。もちろん、資金力のないベンチャーには不向きといえます。
もちろん、新しいサービスが生み出されるわけなので全体的なユーザー消費は伸びます。
しかしながら、リプレイスはあくまで「市場の置き換え」なのでユーザー負担が非常に少ないのが利点です。
SVODで例えるならば、ユーザーはすでに日常的にレンタルビデオ店でお金を払ってDVDをレンタルするという行為が発生している中で、SVODによって雨の日にレンタルビデオ店に借りに行く手間が省け、無駄な延滞金を払うこともなく、月数百円で見放題という大きなメリットがあります。
今までレンタルビデオ店に費やしていたお金をSVODに費やすだけなので、市場を大きく捉えて「映画を自宅で観るための費用」という市場で捉えるとSVODが伸びていてもその分レンタルビデオ店の市場が縮小すると予想されるので実はさほど市場が大きくなることもないのです。
リプレイスの特徴は、今あるものをさらに便利にすることで今ユーザーがお金を払う習慣があるものを横に流していくことで、その習慣があれば認知や理解の啓蒙をする時間もコストも削減されるためベンチャー企業でも参入しやすいという点にあります。
新規事業を考える際には、既存の何をリプレイスしているのかをまずは掘り下げる必要があります。
【関連記事】
Comments