【マーケティング】モノはどうやって広まっていくのか
- cuaunited
- 2014年10月29日
- 読了時間: 4分

今回はある特定の事象が世間一般に、どのようにして普及していくか、ということを考えていきたいと思います。とは言っても、明確に「これは流行っている」 と言える基準はありませんので、なんとなく「みんなが使ってる(知ってる)な」とか「テレビや雑誌で頻繁に取り上げられてるな」といったような、感覚的な ものになるかもしれません。 例えばスマ―トフォン。先日のニュースで、スマホの契約者数が初めてガラケーを抜いた、というニュースがありました。周りを見ても、スマホを利用している 人はかなり多いかと思います。メディアを見ても、スマホアプリに特化したサイトなども登場し、これはもう流行っていると言って間違いないでしょう。 とはいえ、これだけ話題になったスマホも、登場してすぐに多くの人の手に渡ったわけではありません。 2008年にiPhoneが登場した際にはニュースや新聞でも大きく取り上げられましたが、それでも普及率はせいぜい数%という状況でした。それが普及率50%を超え、ガラケーを超えるシェアを握るまでに実に6年の歳月がかかっているのです。 ここで、本日の本題に入りましょう。「モノはどうやって広まっていくのか」ということをマーケティングの用語の1つである「イノベーター理論」を用いて解説していきたいと思います。 そもそもイノベーター理論とは、スタンフォード大学の教授が提唱した理論で、新しいサービスや商品がどのように普及していくかをまとめたものです。商品購入への態度やサービス導入への態度を5つのグループに分類して考えるものになります。その5つの分類とは下記をご参照ください。 イノベーター(Innovators:革新者)2,5% アーリーアダプター(Early Adopters:初期採用者)13,5% アーリーマジョリティ(Early Majority:前期追随者)34,0% レイトマジョリティ(Late Majority:後期追随者)34,0% ラガード(Laggards:遅滞者)16% 以上の5つに分類されます。 イノベーターとは、情報に関して感度が高く、新しいものを積極的に取り入れる消費者。全体の2,5%を構成します。 アーリーアダプターとは、流行に敏感な上に、自らも情報収集をする消費者。他の消費者へ大きな影響を及ぼす層。全体の13,5%を構成します。 アーリーマジョリティとは、新しいものに対して比較的慎重ならがらも、平均よりは早めに取り入れる消費者。全体の36,0%を構成します。 レイトマジョリティとは、新しいものに対して懐疑的な立場をとる消費者。周囲の大多数が利用して、流行を確認してから採用する層。全体の34,0%を構成します。 ラガードとは、流行や世間の動きに関心が薄い消費者。場合によっては流行しているものであっても最後まで取り入れない場合もある層。全体の16,0%を構成します。

5つの分類の説明はこの様になりますが、皆さんはどのカテゴリーに分類されるでしょうか?私は基本的にレイトマジョリティの立場をとっています。流行にそ こまで関心が高くないので、周りの人たちが使い始めて、その商品やサービスの便利さや良さを理解した上で購入にまでたどり着きます。加えて、ある程度流 行っている段階だと、値段が少し安くなっているというのもあります。 もちろん全てのサービスや商品に対して同じ立場を取るわけではありません。例えば私の場合だと音楽プレーヤーの「MD」を買ったことがありません。当時の私は高校生でしたが、大抵の友人は持っていた記憶があります。なのでMDに関しては私はラガードの立場をとりました。 一方で、MDの後に出た「MP3」については、発売直後に購入したので、イノベーターの立場をとりました。その後ipodなどの登場でMP3は流行という ステージには立てなかったと思いますが、おそらくイノベーターとアーリーアダプターにまでは普及したのではないかと思います。 今回はMP3プレーヤーを例に出しましたが、世の中のほとんどのサービスや商品はアーリーアダプター層に支持されるところで消えてしまいます。 アーリーアダプターとアーリーマジョリティには大きな溝があり、その溝を「キャズム」と呼びます。このキャズムを超えられるかが、流行と呼ばれるまでに発 展するかの境目となるわけです。冒頭のスマホの場合だと、キャズムは越えて流行し、アーリーアダプターには十分行き届き、今後はレイトマジョリティをいか に取り込んでいくか、という戦略になっていくわけですね。 自社のサービスがどのくらい普及し、今後はどの層をターゲットとしていくかを考えマーケティング戦略を練りましょう。
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