【マーケティング】3つのチャネル戦略
- cuaunited
- 2015年2月4日
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どんなに良い商品を作ったとしても、流通しなければ消費者の手に届くことはありません。また、流通したとしてもそのチャネル戦略を間違えてしまっては消費者のニーズに応えることはできません。 今回は、どのようにして自社製品を販売していくかを考える指針となるよう、3つのチャネル戦略とそのメリット・デメリットについてご紹介していきたいと思います。
まず前提として、チャネル戦略とは流通戦略のことです。簡単に言うなら「どこで売るか」というマーケティングの考え方です。 1 開放的チャネル戦略 メーカーが自社製品の販売先を選別せずに、広く開放的に行う戦略になります。したがって、自社の製品を取り扱ってくれる小売や卸売であれば、基本的に全て製品を提供していく手法になります。 メリット 取り扱う販売店が非常に多くなるため、消費者の目にとまりやすくなり、売上の拡大に貢献しやすくなります。 デメリット ライバル商品と並べて置かれ、しかも自社製品を優先して販売してもらうような施策も取りづらいため、価格競争に巻き込まれやすい。 こういった戦略は日用品や食料品などの低価格商品で行われることが多いです。コンビニや薬局などをイメージしていただくと分かりやすいですが、似たような商品がたくさん陳列されていますよね。他よりも価格を安くしたり、品質で勝負したり、何か大きな特長を持つ商品が強くなります。 2 専属的チャネル戦略 メーカーが一定の地域ごとに販売店を厳選して、その地域での販売権を独占的に与え、かつ、自社製品以外の製品の販売を許可しない戦略。 メリット 独占的に販売しているため、ライバル製品との価格競争が起こりづらい。また、メーカーが小売店をコントロールできる場合も多く、販売戦略や価格設定なども行える。 デメリット 開放的チャネル戦略と比べて販売店が少なくなるため、そもそもの知名度が低いと消費者の目に留まらない。また、ディスカウントストアが海外から有名ブランド品を平行輸入して販売しているように、商品供給を完全に制御することは難しい。 この戦略はブランド品などの高級なものや、新車などで取られることの多い戦略です。 3 選択的チャネル戦略 開放的チャネル戦略と専属的チャネル戦略の中間的な戦略。販売力や資金力のある販売店や、長年取引があり信頼関係のある販売店など一部の販売店に優先して製品を供給する戦略。 このような戦略は化粧品や高品質な衣料品などでとられやすい戦略になります。例えば、ある程度高価格な化粧品は、ドラッグストアなどの価格競争の激しい小売業者には供給せず、百貨店や化粧品専門店にのみ取扱いを任せています。こうすることで、ある程度の販売店を確保しつつも、価格競争を避けることが可能になります。 今回は3つのチャネル戦略についてご紹介させていただきました。 3つの戦略はどれが優れている、というものではなく、それぞれに一長一短があります。 今は世の中にモノがあふれている時代です。そして消費者がより良いモノを選べる時代でもあります。そういった背景から、最近では開放的チャネル戦略をとるメーカーが増えてきているのも事実です。 要は、今のチャネル戦略のトレンドを掴み、自社製品がどのようなチャネル戦略をとるのが良いかを見極めなければならないということです。
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