【PR】割引券にPR要素を加えるとどうなるのか
- cuaunited
- 2015年7月15日
- 読了時間: 3分

割引クーポンというと、店舗ビジネスからECビジネスまで様々なビジネスにおいて世界共通で活用されている定番のマーケティング手法です。
国内では、例えばECサイト系ですとメールで割引クーポンが送られてきて購入時にナンバーコードを打ち込むタイプや、店舗では純粋に購入後にスタッフから次回使える割引クーポンが手渡され次回来店時に利用できるなどというような定番クーポンまで様々あります。
国内では圧倒的に紙ベースでの割引クーポンが多い中、かさばって捨ててしまって来店時に捨ててしまったことを後悔してしまったことやメールでクーポンが送られてきても購入時にはすっかり忘れてしまったパターンもよくあるケースなのではないでしょうか。
世界では、割引クーポンを上手く活用した印象に残るPR手法があるのでご紹介します。
南アフリカの美容クリニックSureSlimの事例では、同社が展開するダイエットプログラムを訴求するための、同プログラムを逆手にとった割引クーポンが配布されました。
何が斬新かというと、実はこのクーポン”板チョコ”で出来ているのです。板チョコには割れ目が入っており、1ブロック1%の割引が受けられるとのこと。
つまり、この板チョコを食べれば食べる程どんどん割引券を食べているのと一緒の状態になり、チョコレートという美味しいお菓子を我慢し店頭に持っていくと満額の割引が受けられる仕組みになっています。誘惑に負けて半分食べてしまうと割引率も半分になってしまいます。当然、全部食べてしまうとチョコレート自体が無くなってしまうので、割引券をすべて食べてしまったと同じ状態になるわけですね。
ダイエットを成功させたいけど、甘いものも食べたいという同社のターゲットに対して”忍耐力”を試すような非常に独創的なPRと言えますね。
もう一つは、中米蔵テラ間でオーガニックケータリングサービスが実施したクーポンキャンペーンです。
今回の事例では、商品そのものがクーポンになっているパターンです。
同社のオーガニック商品を訴求するために、PR要素として本物のバナナや洋梨にインクで割引率が記載されているのです。
ほとんどのクーポンには有効期限が記載されておりますが、バナナや要ン梨の皮は日が経つとだんだん黒ずんできますよね。その現象を上手く利用して、黒ずんで見えなくなるまではクーポンとして利用できるという斬新なクーポンです。
PR要素としても非常に面白いですが、このクーポンの優れた点は”ほとんどコストがかかっていない”という点です。
通常割引クーポンは紙ベースであってもデザインコストや印刷コストがかかります。しかしながら、このクーポンは同社の商品の皮そのものがクーポンになっており当然デザインや印刷費用などがかかりません。
しかも、インクで描かれたクーポンであってもそれ自体がインパクトの強いものですので消費者としてもどうせ捨てるんだったら使ってしまおうという心理が働くものです。
コストをかけず環境に優しく話題性を作り上げていくクーポンを活用したPRの好事例と言えます。
クーポンという身近なもの一つとってみても、アイデア一つでコストをかけずに話題性を生むPRは世界ではこの他にもたくさん展開されています。
クーポン自体はありふれており、割引率でしか消費者に訴求できない時代に、このような斬新なクーポンは消費者認知、行動喚起を起こす起爆剤になるのではないでしょうか。
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